生態系サービス

木曽馬文化と草原の再生

長野県の木曽開田高原で、木曽馬の飼葉として利用した草地の植生調査を通じて、全国的に減少している半自然草地の実態や木曽馬文化について学びます。

Supported by:一般財団法人セブン-イレブン記念財団


木曽馬文化と草原の再生

長野県木曽町開田高原は、日本在来馬のひとつである木曽馬の産地として300年以上の歴史をもっています。20世紀中葉にも700頭近い木曽馬が飼われており、馬のための採草地や放牧地として約5,000haの半自然草地が広がっていました。しかしその後、馬の飼養が衰退し、今も残る半自然草地は約5ha、約40頭の木曽馬はその大部分が「木曽馬の里」などでの保存・活用事業によって飼われています。

 今も残る半自然草地の一部では、隔年での春の火入れと秋の草刈りによる伝統的な管理が続けられており、草原性の種の多様性が高いことがわかっています。またこうした草地管理の技術のほか、刈草を「ニゴ」と呼ばれる干し草積みにして冬の飼葉にする技術、薬草をはじめとしたさまざまな植物利用の知識など、木曽馬や草地にかかわる豊かな伝統的知識や文化が伝えられています。昨今、このような伝統的な草地管理と木曽馬にかかわる文化を再生し、特色のある地域づくりにつなげる活動が地域で始まりました。 

このプログラムは、再生の始まった伝統的管理による半自然草地の花を調査し、地域の人との交流を通じて、農山村の地域づくりや市民参加型の草地再生と調査の手法を確立することを目的にしています。またこのことが、地域の伝統文化と生物多様性との生きたつながり(生物文化多様性)を再生するためのモデルケースへとつながることを目指しています。

概要

調査日程

2020年 9月19日-20日

募集人数

5名

調査地域

長野県木曽郡開田高原

宿泊施設

岩井屋旅館
長野県木曽郡木曽町開田高原西野4676-1

  宿泊についてはこちらをご覧ください。

ボランティアの役割

開田高原内の草地で2m×20mの調査範囲(2地域を対象)を設定し、花の数を調べて記録します。調査は、オミナエシ、マツムシソウ、シオガマギクなどの草原植物を対象とします。(現地の状況により調査対象種は変更になることがあります)

調査の方法については事前にガイダンスを行います。また、研究者はみなさまが花を見分け、記録するお手伝いをしますので、植物に関する特別な知識や技能はいりません。

※プログラムは、密集・密接になる状態を避けるように配慮するほか、室内では定期的な換気を行うなど、新型コロナウィルス感染症の感染防止に努めて行います。

研究者の紹介

須賀 丈先生(すか たけし)
長野県環境保全研究所 自然環境部長

ABOUT

長野県の生物多様性と草地の歴史に関する調査に従事。専門は生態学。

注意事項

  • 調査開始10日前で定員に満たない場合は、開催を中止することがありますので、ご了承ください。
  • 申し込みされた方には中止が決定され次第、ご案内いたします。
  • アースウォッチの国内調査プログラム参加者はボランティア保険に加入します。