3 合格通知は,夢のようだった
ゴールデンウィークが明けたある日,パソコンメールの中に「アースウォッチ」という言葉を見つけました。それを,おそるおそる開くと,
井藤 伸比古様
先日は、「花王・教員フェローシップ」に応募いただき、誠にありがとうございます。この度選考会が行われ、厳選なる審査の結果、見事合格されましたので、ご案内申し上げます。おめでとうございます。また、ご参加されるプロジェクトは、以下のように決定致しました。「メイン州の島の生態系」(2006年8月14日〜21日) なんと合格してしまったのです。私の「文章」が認められたわけです。それはいいとしても,8日間(前後合わせて12日間)も,家を空けて一人でアメリカへ行かないといけません。まず「どうしよう」という気持ちになりました。
また落ち着いて「参加要項」を見てみると,「現地集合,現地解散」でした。飛行機のチケットも自分で取らないといけないし,集合場所までも自分で行かないといけなかったのです。もうすぐ6月になろうとする時期でした。特に飛行機のチケットは早くとらないといけません。
そうしているうちに,書類がたくさん送られてきました。「予防注射」をしたり,「健康診断」を受けたり,英語の「自己紹介」を書いたり,けっこう慌ただしかったです。
特に『ブリーフィング』という冊子は,70ページほどありすべて英語で書かれていました。「参加要項」には「日常会話程度の英語力」とあったので,ある程度覚悟はしていたのですが「ブリーフィングを全部読んでおくこと」というのは重荷でした。でもその重荷が,けっこう快感だったのも不思議です。ワクワクして英語を読んだのも,いい思い出になりました。
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