(資料)《Penguins》アメリカでの授業記録

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「漁師が,網を使ったので,海にもぐって魚をとっていたウミガラスが網にひっかかってしまいました。それに,人間がゴミをたくさん捨てたので,食物連鎖が崩れてしまいました。ウミガラスより強いセグロカモメやカラスが増えてしまって,ウミガラスが安心して住めなくなってしまったのです」


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「[問題3]日本の動物園や水族館には,2400羽のペンギンがいます。それらのペンギンは,どの地域からやってきたのでしょう。自然のすみかはどこだったのでしょう。」

A 寒帯
B 温帯
C 熱帯
D その他

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ジュリー先生  これって「食物連鎖(フードチェーン)」と言っていいのかな? セグロカモメは,ウミガラスを食べないでしょ。
アナ  ウミガラスが減ってセグロカモメことって,ここの島で起こっていることとそっくりだね。

実は,ここの島(アップルドール)では,今はオオセグロカモメ(セグロカモメとほとんど同じ)の天下です。ジュリー先生によると「ニューヨークやボストンから,人間の食べ物が海流で流れてくる。チキンとかハンバーグとか。それを食べるカモメは数を増やした。今ではカモメの食べ物の1/3ぐらいは人間の捨てたゴミだ」とのことでした。

 ref03 天売島のウミガラスは,減ってしまったので,ウミガラスのマネキン(デコイという)をたくさん並べて,テープでウミガラスの声を流しているそうです。
 実は,その方法を考えたのが,このショール海洋研究所の関係者(アメリカの研究者)だそうです。ショール海洋研究所では,そのマネキンを使った方法で,一つの島で「アジサシを復活させるプログラム」を成功させています。

(写真)ホワイト島。研究所の人たちが,アジサシのコロニーを復活を成功させた島。丈の長い草を焼き払って,アジサシの好む環境を作った。デコイも置いた。これほど復活に成功した場所は他にはない。

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