生態系サービス

タナゴの生態調査 ー外来種の影響を探るー

希少魚類であるタナゴ保全のために、農業用ため池において捕獲カゴを設置し、捕獲した魚類の種類や個体数を記録します。
Supported by: 公益財団法人松下幸之助記念財団


タナゴの生態調査 ー外来種の影響を探るー
Japanese Threatened Bitterling of Isawa

ため池は里山を構成する代表的な水域生態系ですが、近代的な圃場整備や農薬の使用、維持管理の放棄、外来種の侵入などの原因によって、ため池における生物多様性の低下が懸念されています。
2007 年の環境省レッドリストの改訂では、水田水域に生息する淡水魚類について掲載種の増加や絶滅危惧ランクが引き上げられた種の増加が報告されています。特に、コイ目コイ科のタナゴ亜科魚類は、日本に生息する在来種16 種・亜種中13 種・亜種がレッドリスト掲載種であり、各種の保全が喫緊の課題とされています。
本調査では、岩手県奥州市のため池に生息するタナゴ(環境省レッドリスト絶滅危惧II類)の地域絶滅の回避を目的として、生息地回復のためのタナゴの生息現況調査や外来種タイリクバラタナゴの捕獲調査を実施します。
ため池や周辺水域でタナゴの生息現況をモニタリング調査すると共に、タナゴ生息地に侵入したタイリクバラタナゴの生息状況や生息空間を把握して、より効果的・効率的な防除を計画するための基礎資料とします。また、当地域に生息するもう1種の絶滅危惧タナゴ類のアカヒレタビラ(絶滅危惧II類)についても生息状況のモニタリング調査を行う予定です。

概要

研究分担金

12,600円
(宿泊費・夕朝食費を含む。交通費・昼食は別途自己負担)

募集人数

最少2人
最大4人
(定員になり次第締切)

調査地域

岩手県奥州市胆沢区

現地調査日

2016年
チーム1 6月4日(土)-5日(日) [1泊2日]
チーム2 9月10日(土)-11日(日) [1泊2日]

宿泊施設

焼石クアパーク ひめかゆ
〒023-0403 岩手県奥州市胆沢区若柳字天沢52番地7 
TEL:0197-49-2006 

 

ボランティアの役割


1.魚類および二枚貝のモニタリング調査
投網や袋網を用いて魚を捕獲し、タナゴとタイリクバラタナゴの捕獲数を数えます。タナゴは体の色による雌雄判別と体長の計測を行った後に、再放流します。また、水位が少なければ手網を用いて水深の浅いところを中心に、魚類や二枚貝を採集して、種類や数を記録します。(水量が多い場合には事故防止のために池には入りません)

2.周辺水域におけるタナゴ類の生息確認調査
 調査対象のため池に流れ込む水路等を中心に、各種漁具を使ってタナゴ類の有無を確認します。流量が極端に多い場合などには危険回避のため調査を行わない場合があります。

3.定点採捕調査による外来魚防除
 ため池内の沖と沿岸の水面や底の各水深にカゴ網(40cm×20cm×20cm)を設置し、タナゴとタイリクバラタナゴを捕獲します。設置時間は一昼夜とします。

4.水質・水深調査
 調査3のカゴ網を設置した地点で水深を計測するほか、ため池内の数箇所において水温や水質、水深を計り、記録します。

研究者の紹介

角田 裕志先生(つのだ ひろし)
埼玉県環境科学国際センター 研究員 博士(農学)

ABOUT

淡水域・陸域に生息する野生生物の保全や管理に関する研究に従事。
特に、生物多様性や生物群集に広く影響を与える頂点捕食者の保全管理が主なテーマ。 2006年から8年間、当地域で外来魚やタナゴ類を含む在来魚調査を継続中。
専門分野は保全生態学、野生生物管理。

満尾 世志人先生(みつお よしと)
新潟大学朱鷺・自然再生学研究センター超域学術院准教授・博士(農学)

ABOUT

専門分野は水域生態学、群集生態学。

大平 充先生(おおひら みつる)
東京農工大学大学院農学府産官学連携研究員・博士(農学)

ABOUT

専門分野は水域生態学、群集生態学。

注意事項

  • 当日の現地までの交通手段と現地到着時間は、調査開始10日前までに事務局にお知らせください。
  • 調査開始10日前で募集最少人数に満たない場合は、開催を中止することがありますので、ご了承ください。
  • 申し込みされた方には中止が決定され次第、ご案内いたします。
  • アースウォッチの国内調査プログラムはボランティア傷害保険に加入しています。
  • アースウォッチの調査プログラムはカーボンオフセットを行っています。