海洋保全

紀州みなべのアカウミガメ

和歌山県みなべ町の千里浜は、アカウミガメの産卵地として本州最大規模を誇る地域です。周辺の岩代浜と高浜でも例年上陸が確認されています。今回、包括的な科学的調査を実施することにより、本種の保全と生態を明らかにしていくお手伝いをしてください。
Supported by: 日本郵船株式会社


紀州みなべのアカウミガメ
Loggerhead Sea Turtle of Minabe, Wakayama

和歌山県みなべ町の千里浜は、アカウミガメの産卵地として本州最大規模を誇る地域です。上陸密度が高く遭遇確率が高いことから、1990年以降、個体識別を基礎にした生態研究やバイオロギング*研究の拠点として研究者が調査し、本種の生態解明に多大なる貢献をしてきました。

同町内においては、千里浜のほかに周辺の岩代浜と高浜でも例年上陸が確認されています。また、岩代浜で標識装着した個体が千里浜に上陸したり、その逆のケースが散見されることから、「みなべ」に産卵に訪れるウミガメは同一の集団と考えられます。その個体数や1頭あたりの年間産卵回数、回帰率など個体群の増減や今後の動向を予測するためには、千里浜だけでなく、岩代浜と高浜でも同様の個体識別調査が必要ですが、人員不足等の理由から、これまで実施できていません。

今回、市民ボランティアの手を借りて、包括的な科学的調査を実施することにより、IUCNのレッドリストで絶滅危惧II類に分類されるアカウミガメの生態のさらなる解明を目指します。

概要

研究分担金

16,500円
(宿泊費・夕食2回・昼食1回、調査のための移動費を含む。交通費は別途自己負担)

募集人数

最少8人
最大15人
(定員になり次第締切)

調査地域

和歌山県日高郡みなべ町

現地調査日

2016年
チーム1:
7月10日(日)-12日(火)
チーム2:
7月14日(木) - 16日(土)
各[2泊3日]

宿泊施設

国民宿舎紀州路みなべ
和歌山県日高郡みなべ町植田1540

ボランティアの役割

ボランティアは、チームごとに研究員やサポートスタッフと一緒に砂浜を歩き、闇の中で足跡を頼りにウミガメを探します。ウミガメは光に敏感です。ウミガメを見つけたら、行動を阻害しないように注意しながら、慎重に接近し、四肢に標識や体内埋め込み型の標識を確認します。標識がない場合には、新たに標識を装着します。また、専用のノギスを用いて、背甲の長さと幅を計測します。暗闇の中で行われるこの一連の作業の中において、記録をつけたり、調査器具の準備をしたりします。また、野外調査終了後に研究拠点となる宿泊施設でデータのコンピュータへの入力整理などを必要に応じて行います。


主なスケジュール


【1日目】
14:30  JR紀勢本線南部(みなべ)駅集合
午後   調査地の下見・レクチャー・夕食
20:30〜01:30 班に分かれて夜間の浜辺で調査
02:00頃 宿に到着・就寝

【2日目】
11:00   昼食
午後    みなべうめ振興館見学・世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」の解説
      海の熊野古道散策(現地観光ガイドの解説付き)
18:00   レクチャー
19:00   夕食
20:30〜01:30 班に分かれて夜間の浜辺で調査
02:00  宿に到着・就寝

【3日目】
10時までにチェックアウト後、調査のまとめ・Q&A
11:00   昼食
13:20   JR紀勢本線南部(みなべ)駅にて解散
宿泊は男女に分かれての相部屋になる可能性がありますことをご了承ください。

研究者・協働する方々の紹介

松沢 慶将先生(まつざわ よしまさ)
特定非営利活動法人日本ウミガメ協議会 会長
国際ウミガメ学会次期会長、IUCN 種の保存委員会Marine Turtle Specialist Group 副議長(東アジア担当)

ABOUT

専門は海洋生物環境学で、特にアカウミガメの繁殖生態について研究。
みなべ町での野外調査は学生時代から四半世紀にわたり継続している。

日本ウミガメ協議会
みなべ調査メンバー:
鶴田祐士、藤田健登、高柳遥平、小松聖児

ABOUT

1990年に全国のウミガメ関係者のネットワークとして組織。
「日本ウミガメ会議」の開催や情報誌の刊行を通じ、情報交換の場を提供するとともに、ウミガメ類と自然環境の研究および保護活動の育成・発展も担う。2002年から、みなべウミガメ研究班と共同調査を継続。

みなべウミガメ研究班
メンバー:尾田賢治、久保隆治、中早大輔、澤井則幸、
前田一樹、江口英作

ABOUT

1980年に千里浜を中心に町内のアカウミガメの保護調査活動を開始した上村修・後藤清両氏が組織した「南部町ウミガメ研究班」が前身。
現在は、「青年クラブみなべ」の役員経験者が中心を担い、地元教育委員会が事務局をつとめる。メンバー達のウミガメ調査歴は10年を越える。

注意事項

  • 当日の現地までの交通手段と現地到着時間は、調査開始10日前までに事務局にお知らせください。
  • 調査開始10日前で募集最少人数に満たない場合は、開催を中止することがありますので、ご了承ください。
  • 申し込みされた方には中止が決定され次第、ご案内いたします。
  • アースウォッチの国内調査プログラムはボランティア傷害保険に加入しています。
  • アースウォッチの調査プログラムはカーボンオフセットを行っています。