生態系サービス

ヴィンヤードが生み出す、絶滅危惧種の生息環境

長野県上田市にあるブドウ畑で、豊かな草原環境の代表的な指標植物の分布調査を行うとともに、自宅での繁殖活動を試みます。

Supported by:キリンホールディングス株式会社


ヴィンヤードが生み出す、絶滅危惧種の生息環境

長野県上田市にある「椀子(マリコ)ヴィンヤード」は、かつて遊休農地だったところを、その土地本来の地形や景観に配慮しながら造成した、約20haに及ぶ広大なブドウ畑です。 椀子ヴィンヤードでは、垣根栽培を行うことで良質な草原が保たれ、2014年から行われている生態系調査では、草原に生息する多様な昆虫(168種、うち絶滅危惧種2種)と植物(288種、うち絶滅危惧種4種)が見つかっています。130年前には日本国土の30%を占めた草原が今では1%にまで減少し、草原性生物の多様性が失われている現在、垣根栽培による草原の再生が注目されています。

椀子ヴィンヤードが位置する陣場台地は、草原や雑木林、水田などが混在しており、全体として生態系が豊かである可能性があります。昨年の調査では、希少種であるオオルリシジミの唯一の食草であるクララが南側の田園にも多数生息していることが確認できました。今回は、改めて広大なブドウ畑の植物相を明らかにし、椀子ヴィンヤードの植生が豊かである理由を掘り下げていきます。

ボランティアは、豊かな草原環境の代表的な指標植物の分布調査と、実際に挿木用に植物の枝の一部を採取し、自宅で栽培を行います。それにより希少種の実践的な保全活動に携わることができます。

概要

調査日程

2019年
チーム1 6月8日(日帰り)
9:30にJR上田駅に集合、17:00頃に駅にて解散予定

募集人数

10名

調査地域

長野県上田市 シャトー・メルシャンのブドウ園「椀子ヴィンヤード」

ボランティアの役割

ヴィンヤードで草原の代表的な植物を探し、記録します。ボランティアは、希少種の生息状況を把握するだけでなく、実際に繁殖活動の試みもします。

・代表的な指標植物を探し、見つけた植物の位置を地図に記入します。
・草丈の高さと幅を測定し、記録及び撮影をします。
・挿木用に植物の一部の枝を持ち帰り、一年間自宅で育てます。(翌年に植栽予定)

※土や持ち帰り用ポッドは提供します。

調査や栽培方法については、当日にガイダンスを行います。また、研究者が植物を見分けるお手伝いをしますので、特別な知識や技能は必要ありません。

研究者の紹介

楠本 良延先生(くすもと よしのぶ)
国立研究開発法人農研機構・西日本農業研究センター・生物多様性利用グループ 上級研究員

ABOUT

植生生態学、景観生態学が専門。農村・農業に関わる人間活動により育まれる生物多様性の成立・維持の仕組みを解明するための調査研究に従事。

注意事項

  • 調査開始10日前で定員に満たない場合は、開催を中止することがありますので、ご了承ください。
  • 申し込みされた方には中止が決定され次第、ご案内いたします。
  • アースウォッチの国内調査プログラム参加者はボランティア保険に加入します。