生態系サービス

富士山麓のチョウと花 
―林業が生み出す、絶滅危惧種の生息環境―

人の手で創り出した草原が、絶滅の恐れのあるチョウや植物の新しい生息域になれるか、その可能性を探ります。


富士山麓のチョウと花
―林業が生み出す、絶滅危惧種の生息環境―
Endangered butterflies and plants of Mt.Fuji

富士山の自然は、大部分が人手の入っていない原生的な自然と思われがちですが、梨ケ原などの広大な草原や人家周辺の田畑・草地などの草原環境、雑木林や広く植林された人工林などの森林環境、それに富士五湖の湖畔や河川などの水辺環境で構成され、そのほとんどが里山的な自然です。
そのうち、富士山北部に広がる梨ケ原・本栖高原・野尻草原は、環境省が生物多様性保全上重要な里地里山として認定した「富士山北麓の草原」の大部分を占めています。また、富士箱根伊豆国立公園(富士山地域)の中でも、絶滅危惧動植物が特に集中して生息する重要な草原地帯です。この地域には、昔から野焼きなど火入れによって伝統的に維持された採草地が大規模に残されており、草原環境の希少な植物をはじめチョウなどの昆虫類の豊かな生息域となっていました。
しかし、火入れで草原が維持されている梨ヶ原に対して、本栖高原・野尻草原は人の手が入らなくなって50年近くが経過していることから、草原が森林地帯に変わりつつあり、草原性の動植物が絶滅の危機に瀕しています。
そこで、富士山北部の植林地で実験的に人工林を伐採し、伐採跡に創出した草原地と梨ケ原・本栖高原・野尻草原の両方で絶滅危惧種の生息調査を行います。それにより、人の手で創り出された環境が、絶滅危惧種の新しい生息域になる可能性を追求していきます。

参加するボランティアは、絶滅危惧チョウ類や植物の調査等を通じて、全国的に草原が森林化している現状や、草原に生息する動植物の保全について学び、自然環境に人の手が加わることのメリットやリスク、特定の環境にしか生息できない絶滅危惧種の保全について考えることができます。

概要

研究分担金

チーム1&2:13,000円
(宿泊費・夕朝食費を含む。交通費は別途自己負担)
チーム3:調整中

募集人数

最少4人
最大6人
(定員になり次第締切)

調査地域

山梨県南都留郡鳴沢村

現地調査日

2017年
チーム1:9月2日 -3日
チーム2:9月23日 -24日
チーム3:10月7日 -8日
(各1泊2日)

宿泊施設

チーム 1
リゾートイン芙蓉 河口湖IC店
山梨県富士吉田市上吉田4261

チーム2
(財)人材開発センター富士研修所 富士Calm
山梨県富士吉田市新屋1400番地

チーム3
準備中

ボランティアの役割


ボランティアはチョウと植物の調査のほか、森林整備の手伝いを行います。
・チョウ類調査:特定の絶滅危惧チョウ類を捕獲し、GPSで位置を記録します。
・植物調査:特定の絶滅危惧植物を探し、GPSで位置を記録します。
・森林整備:下草刈り・蔓切り。
調査の方法については事前にガイダンスを行います。また、研究者がチョウや植物を見分けるお手伝いをしますので、特別な知識や技能はいりません。


研究者の紹介

渡邊 通人 先生(わたなべみちと)
NPO法人富士山自然保護センター 理事

ABOUT

自然保護学(動物)が専門。富士山の自然保護と自然との共生のための調査研究に従事。
2003年から2013年にアースウォッチで「富士山の絶滅危惧チョウ類」等を実施。

注意事項

  • 当日の現地までの交通手段と現地到着時間は、調査開始10日前までに事務局にお知らせください。
  • 調査開始10日前で募集最少人数に満たない場合は、開催を中止することがありますので、ご了承ください。
  • 申し込みされた方には中止が決定され次第、ご案内いたします。
  • アースウォッチの国内調査プログラムはボランティア傷害保険に加入しています。
  • アースウォッチの調査プログラムはカーボンオフセットを行っています。